注文住宅で防音室

なんでも好きなように作りこめる注文住宅。
趣味の楽器を演奏したり、音楽を聴いたりするための防音室を作ってみたいという人も多いと思います。
防音室を作るためには一体どれぐらい価格がかかるものなのか?防音室の構造って?疑問が多い注文住宅の防音室について見ていきましょう。

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防音室ってどんなもの?

そもそも、防音室とは一体どういうものなのか?
どのぐらいのレベルで防音室と言えるのか?
まずは防音室について知っておきましょう。

防音室=防音だけではない?

防音室というと、どういうイメージをお持ちでしょうか。
部屋一面が学校の音楽室みたいに、壁に無数の小さな穴が開いているような部屋を想像しませんか?

実は防音室というのは、単純にあの特殊な壁を付ければいいというものではなく、外壁や内壁、床材の間に空気層という隙間を作り、さらに吸音材等を使用して音漏れを防ぐという構造になっているのです。
ですので、どうしてもその分部屋が狭くなってしまいますし、(なんと最大厚さ40cm以上なんて事も!)特殊な工事の為、費用がかなりかかります。
また、防音だけなら壁をコンクリートで厚くしたり、吸音材をしっかり入れたりすればいいのでは?と思うかもしれません。

しかし、「防音室を作りたい」と思う人のほとんどが、楽器演奏等をするためのオーディオルーム化が目的だと思われます。
そうなった場合、防音だけではなく、適度な音響効果も考慮した部屋づくりをしないといけないのです。

どれぐらいの防音にしたいのか?

一言に防音といっても、そのレベルは様々です。
ちょっとした子供の声が気になるとか、ピアノを弾くのでご近所への音漏れを防ぎたいとか、防音の程度によって、防音室のグレードを考えなければなりません。
では気になる遮音性能の仕組みを見てみましょう。

まず、音の強さを表す単位はdB(デシベル)と言い、遮音性能を表す指標がDr値(ディーアールち)と言います。
例えば、とある部屋の中で《100dB》の音が鳴ったとし、室外で聞こえた音が《70dB》だったとすると、《100-70》で、その部屋の遮音性能は《Dr-30》となるのです。
Dr値が高ければ高いほど遮音性能が上がるという目安です。
一般的な騒音として、大人のバイオリンや子供のピアノでおよそ《90Db》前後。
そして防音環境が整っていない、一般的な木造建築の住宅では外壁で《Dr-40》程度らしいのですが、この場合外からは《曲がはっきり聞こえる》レベルです。
防音室ではない部屋でこれらの楽器を演奏すれば、ご近所的には「うるさいなぁ」と思われてしまうかもしれませんね。
《Dr-55》くらいで、ようやく《かすかに聞こえる》レベルとなるんです。

因みにテレビや会話音は《75dB》前後との事で、《Dr-40》だと、外からは《小さく聞こえる》程度。《Dr-55》では、《通常では聞こえない》レベルです。
つまり、子供のピアノの音を気にするのであれば、通常の家屋がもつ《Dr-40》に《Dr-15》の防音性能をプラスする形で、《Dr-55》程度の防音室が必要なんですね。

注文住宅を建てる際の防音室の価格とは?

注文住宅の防音室の価格

「じゃあ楽器も演奏したいし、せっかくだから防音室を作っちゃおう」と思うかもしれませんが、そういう訳にもいかないのです。
最初に軽く触れたように、防音室はかなり高額。
一体いくら位するのか?価格を検証してみます。

理想だけでは作れない?意外と高い防音室の価格

我が家も夫が趣味で楽器を演奏するため、「防音室を作りたいな」と思っておりました。
しかし、です。
お願いしていたハウスメーカーさんに、打ち合わせの段階で「やめたほうがいい」と言われてしまいました。
それは何故かというと、とてもじゃないけど予算内に収まらなかったからです。

防音室を作るにはそれなりの覚悟が必要

いざ防音室を作ろうと思うと、少なくとも6畳程度で100~300万円は上乗せされます。
さらに空気層の関係で部屋も1畳程は狭くなってしまいますし、しかもそこまでお金をかけたところで、大した防音性能は得られないとの事でした。
高い防音性能を求めれば求めるほど、それに比例して金額もどんどん上がっていきます。
ちゃんとした防音室を作ろうとすると、なんと防音室だけで1,000万円ほどかかったという例もあるのです。

我が家は地下室で防音室を作る事も検討していましたが、更に高額の為、あきらめざるを得ませんでした。
つまり、防音室を作る場合は、「絶対に防音室を作る!」という強い希望のもと、防音室を設置する前提で家を建てる人のみが計画するべきかと思います。
お金に余裕があれば良いですが、そうでない場合、「なんとなく欲しい」でつけるオプションではないと言えるでしょう。

お金はないけど、やっぱり防音室がほしい

最後に、お金はかけられないけど防音効果を得たいという方の為にちょっとした希望を書いておきます。
我が家は防音室こそ作れませんでしたが、楽器を演奏していても、実は外からはそれほど音は聞こえません。

もちろん、演奏している部屋のそばに立っていた場合はそれなりに聞こえますが、ご近所の方が自分の家にいた場合、全く聞こえていないと思われるレベルです。
それは何故かというと、我が家は《高気密高断熱》の北米輸入住宅にしたから。

日本の気候は四季があり比較的高温多湿のため、住宅には通気性が重要視されますが、北米は寒い地域なので、基本的に高気密高断熱の住宅が主なのです。
さらに、我が家は2×4(ツーバイフォー)ではなく2×6(ツーバイシックス)工法の為、気密性が増しています。
また、これに関しては気休め程度ですが、無いよりは良いという事で、楽器を主に演奏する部屋には断熱材を多めに入れてもらいました。(余っている場合、お願いすると入れてもらえます。)

このように、特別に防音室を作らなくても、それなりの防音効果が見込めることもあるので、家自体の防音効果が高い住宅を検討してみるのも良いと思います。
他にも、部屋をまるまる防音室にするのではなく、部屋の中に置くようなユニット型の既製品なんかもあるんですよ。
段ボール製のかなり安価なものもありますよ。
防音方法にも色々ありますので、ぜひ予算内で収まるもので考えてみて下さい。

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